昨今、どんな業務でも多かれ少なかれパソコンを利用します。
中でも、Excelやテキスト・画像などを取り扱う業種だと、以下のような場面があるのではないでしょうか。
- どれが最新のファイルだったっけ?
- 作業中のファイルが消えてしまってる!
- 先週の状態に戻したいけどどうしよう…
- 間違えて削除してしまった…ナンテコッタイ
こういった問題は、人力では防ぎようがありません。
人間は間違える生き物です。
諦めましょう。
…というと何も解決しないので、バージョン管理システムを使いましょうというお話です。
正直、我々エンジニアよりも、上記のようなアナログで頑張っている人こそ使うべきだと思っています。
たとえば、ある部署で取り扱っている「01.帳票」というフォルダがあるとします。
現状、この下にExcel・PDF・Wordなど様々なファイルを入れて、ファイルサーバで日々運用しているとしましょう。
ここでバージョン管理システムを利用して、上記をバージョン管理するようにしてみます。
- 管理したいフォルダをバージョン管理対象(リポジトリ)として登録
- 追加・変更・削除が発生したファイルをコミット(バージョン管理に反映)
- 上記コミット単位で履歴ができるので、定点へ戻す・全体の復元など思いのまま
部内では以下のように決めます。
「毎日始業時にリポジトリから最新を取り込み、終業時にその日の作業分をコミットすること」
さて、Aさんが3日前に修正した「ファイル1」を、Bさんが今日修正することになりました。
その日の定時前にBさんがコミットしようとすると、Aさんが3日前にコミットした内容と、自分が今日コミットしようとしている変更を比較することができます。
コミット後、Bさんが「あ、これはやっぱり要らなかったな」となっても、不要なところだけ削除してまたコミットすれば、以下のように履歴が残ります。
Aさん修正(3日前)→Bさん修正(今日)→Bさん不要なところ削除(今日)
後日変更が入っても、この履歴が増えていくイメージですね。
なお、この履歴はファイル単位で日付と合わせて保持できますし、コミットにはコメントも付与できます。
いつ、誰が、何のために変更したか が一目瞭然というわけです。
以前も少し書いたのですが、このリポジトリは社内で準備する以外にも、インターネット上のホスティングサービスを利用することができます。
→そうだ!ホスティングサービスを使おう
なお、バージョン管理システムの1つであるGitについて、CLI(いわゆる黒い画面です)を利用したやり方も以前記載しました。
→Subversion→Git、そして伝説へ…
ただ、上記で紹介したGitはExcelやPDFなどテキスト以外のファイルを扱うのにあまり向いていないので、他のバージョン管理システム(Subversionなど)のほうが良いかもしれません。
最近はコマンド操作を画面上で視覚的に行えるツールも多くあるので、エンジニアでなくても問題なく使えると思います。
いかがでしたでしょうか。
業務に限らず、個人で管理しているようなファイルにも使えると思いますので、是非一度使ってみてください。