先日、1つの仕事(というか客先との契約)が終了しました。
かなり長い期間関わっていたので思い入れもあったのですが、色々考えることもあり今回の決断に至りました。
今回はそこに至った経緯や思うことについて書きます。

前提

まず初めに、めっちゃ揉めたとか何かやらかしたとか、そういう話はありません。
また、当然ですが仕事の具体的な内容についても触れません。

何をしていたのか

参画当初、開発や運用体制がほぼ整っていないような状況でした。
そのため、まずは CI やユニットテストまわりの整備など、チーム開発を円滑に進めるために色々やった記憶があります。
そこからしばらくはコードレビューやインフラの整備などをやっていたのですが、そんな状況だと人手も無いため、いつの間にかがっつり機能開発にも関わるようになりました。
参画から1年ぐらい経ったころには別プロダクトにも力を入れていきたいということで、そちらの開発やレビューにも関わることになりました。
開発やリリースが安定して回るようになってくると、当然運用面の安定化にも取り組んでいきたいねという話になります。
それまでは有識者に頼りがちだった監視や障害対応なども、チームや組織として対応していくために色々考える必要がありました。
ちょうど SRE というワードがかなり浸透してきたもあり、SRE チームの一員として機能開発とは違った視点で色々取り組みました。
他にもテストツールやインフラ構築ツールのレクチャー、勉強会、なぜかある人のローカルでのみ起きるエラーのサポートなど、とにかく色々なことをやってきました。
長くいたこともあって、そこで働く大体の人とは何かを一緒にやった思い出があります。

それなのになぜ終了したのか

一言で言ってしまえば「会社の体制と自分の求めるものがマッチしなくなってきたから」です。
具体的には大きく3つです。

  • 自分がここにいる必要はもう無いと感じたから
  • 慣れることに慣れたくなかったから
  • 気を遣われたくなかったから

自分がここにいる必要はもう無いと感じたから

組織も大きくなり、プロダクトの開発・運用体制も整ってきました。
参画当初は当たり前のように行われていた休日のレビューやミーティングも無くなりましたし、急なトラブル対応でてんやわんやすることもほとんど無くなりました。
自動化済みのこともたくさんあり、それぞれの立場やチームが自立して色々なことに取り組めるようになってきました。
それはとても良いことですが、色々な理由で社員になる気が無い自分がそこにいる意味はもう無いなと思ったんですよね。

自分はごちゃっとしている状況を、立場やチームを超えて綺麗にしていくことに楽しさを感じます。

  • 前述の体制が整っていないカオスさ
  • 運用手順もろくに存在しないから一緒に考えていく必要がある
  • 人が全然いないから立場なんて言ってられない

といった状況は、大変ですが「やってやろうじゃねえか」と燃えるところでもあります。

慣れることに慣れたくなかったから

私が特定企業の社員にならない理由の一つに「いろんな業界にエンジニアとして関わっていきたいから」というものがあります。
午前中はAの仕事、午後はBの仕事みたいな毎日ですが、それが私にとっての面白さです。
仕事への関わり方も、Product Owner としてビジネスメンバーと要件整理することもあれば、他メンバーの技術サポートをするなど様々です。

長く働いていると当然慣れていきますが、作業のスピードが出るなど良いこともある反面、細かい手順の抜けなど気づきづらくなることもあります。
それでも自分がいないと回らないみたいな状況なら、続けることを選んだかもしれません。
ただ、前述のとおりそういう状況でも無かったので、それなら新しい空気を取り入れたいなと思ったわけです。

気を遣われたくなかったから

これはオマケみたいな理由です。
長く働いているとありがたいことに良くしていただけるんですが、逆にそこまで気を遣ってもらわなくてもと思うこともあります。
特に前述のとおり何でもやってたので、大げさな言い方をすれば神格化されてしまうんですよね。
経緯を知っている人からすれば面白い話で終わるんですが、新しく入った人からしたらよくわからないでしょうし、まして社員でも無いのであんまり良い気はしないと思うんですよね。

これらの理由を踏まえて、一旦区切りをつけたほうが良いかなと、今回の決断に至りました。

最後に

出会いがあれば別れもあるのが世の常なので、仕方のないところではあります。
朝まで飲んだり誕生日に酒を山ほど送ってもらったりと仕事以外の思い出もたくさんありました。
技術的な学びだけでなく、素敵な思い出をたくさんもらったので、それらを糧にこれからも頑張っていこうと思います。